From Danbocchi To the World

海外メンタル系開発中新薬の紹介、歌詞和訳、書評などをしてみる

統合失調症 開発中新薬10 KarXT(キサノメリン +トロスピウム)

概要 KarXTの元になった薬に、キサノメリンという薬がある。キサノメリンは、アルツハイマー病を治療するために開発され、有効性が証明された。 キサノメリンは統合失調症においても有効性がある事が明らかにされた。が、コリン作動性の副作用が強く、忍容性…

統合失調症 開発中新薬9 カンナビジオール(CBD; Arvisol, GWP-42003)

概要 カンナビジオール(CBD)には様々な効果があり、統合失調症にも効くのではないかと言われている。 ある臨床試験ではソリアンと同程度の有効性があり、しかもソリアンが持つ副作用をほとんど持っていない、という結果出た。また、増強療法として既存薬に…

重要データ1 ki値 (効果の目安)

ki値とは、アンタゴニスト(遮断薬、阻害薬、拮抗薬)やアゴニスト(刺激薬、作動薬、活性化薬)などが、受容体にどれだけ結合しやすいかを表した数値。数値が低いければ低いほど受容体に強く結合する(親和性が高い、効果が高い)。ki値は、測定方法、人種、…

用語解説4 セロトニン再取り込み阻害

セロトニンは、人間の情動(不安、抑うつ)をコントロールする神経伝達物質の一つ。セロトニンは、神経細胞で合成され、神経終末に運ばれて、シナプス間隙に放出される。 "セロトニン神経系" by KENPEI is licensed under CC BY-SA 3.0 図の上からのびてきて…

用語解説3 ドーパミン経路、側坐核、腹側被蓋野、線条体

ドーパミン経路 中脳辺縁系ドーパミン経路 中脳辺縁系ドーパミン経路などの経路はどのように形成されているか 陽性症状は中脳辺縁系経路のドーパミン性入力の過剰で起こる 中脳皮質ドーパミン経路 黒質線条体ドーパミン経路 この記事はおそらく分かりづらい…

用語解説2 5-HT2A 5-HT1A 5-HT7

5-HT2A受容体遮断(アンタゴニスト)について 非定型抗精神薬は皆、5-HT2A受容体アンタゴニスト作用を共通に持っている。重要な作用。5HT2A受容体の遮断作用によって、次の①、②などの効果がある。 ①前頭前皮質(人間理性の脳部位)のドーパミン(D1)受容体を…

用語解説1 アゴニスト アンタゴニスト

アゴニストやアンタゴニストという用語を知っただけでは、どんな作用が起こされるかわからないかも知れないが、一応、いくらかは助けになると思うので説明をしておく。 アゴニスト アゴニストとは、生体内(脳内など)の神経細胞にある受容体と結合することで…

今後について(備忘録)

ブログ運営の方針を変えるので、メモ的にこのカテゴリーの記事を書いておきたい。 今、20記事ちょっと書いて、なんとか月間1500PV近くまではいった。このくらいのペースなら普通くらいだと思うが、自分にしてはよく頑張ったと思う。

統合失調症 開発中新薬8 BIIB-104(PF-4958242)

概要 BIIB-104(PF-4958242)は、グルタミン酸仮説に沿った薬で、AMPA受容体への作用を通して、NMDA受容体の神経伝達を促進し、統合失調症の認知症状を治療する。 単語記憶学習、ワーキングメモリー、空間作動記憶などを治すという報告がある。 アメリカで20…

統合失調症 開発中新薬7 ネボグラミン(Neboglamine)

概要 ネボグラミン(Neboglamine, CR-2249, XY-2401)はグルタミン酸仮説に沿った薬で、グリシンの作用を増強させることによって、NMDA受容体の神経伝達を促進させて、統合失調症を治療する。 2015年6月時点でフェーズ2試験が進行中となっているが、そこ…

HYDE - A Drop of Colour 歌詞和訳&考察

A Drop of Colour https://www.youtube.com/watch?v=KSqYU-qGD2g ずっと以前にHYDEのROENTGENというアルバムが好きだった。最近、そのアルバムに入っているこの曲(A Drop of Colour)をyoutubeで見つけて、英語詩が良いと思ったので、翻訳してみる。

統合失調症 開発中新薬6 ポマグルメタッドメチオニル(Pomaglumetad methionil, LY-2140023, DB-103)

概要 ポマグルメタッド メチオニル (Pomaglumetad methionil、LY-2140023、DB-103) は、グルタミン酸仮説に基づいた薬。脳幹部位でグルタミン酸の放出を抑制することで、統合失調症を治療する。 陽性症状、陰性症状、認知症状に効く。クロザピンと似たような…

統合失調症におけるグルタミン酸仮説

目次 前置き NMDA受容体の神経伝達の不調 NMDA受容体の機能低下が陽性症状を起こすメカニズム NMDA受容体の機能低下が陰性症状と認知症状を起こすメカニズム コメント 前置き 脳は、約2千億個の神経細胞でできていて、その神経細胞は数百兆個のシナプスによ…

神は成功する事を望んでいない、挑戦することを望んでいる (15記事を終えて)

ブログをしていく際に思ったことを時々書きたいのだが、今後の方針とかいろいろ。うまく書けないので、ずっと書けなかった。こういうのを書いてもあまり需要がないかもしれないし、意味が通じるかわからないが、後で自分で見るためにも、練習としても、書い…

統合失調症 開発中新薬5 SEP-363856 (SEP-856)

概要 SEP-363856はD2アンタゴニストで治療しない。TAAR1(トレースアミン関連受容体1型)アゴニストの作用で治療する。これによって、D2遮断の起こす副作用がない可能性や既存薬で治らない患者にも効く可能性がある。 結構有望視されている薬でFDA(アメリ…